Methodology
計算方針・採用流派・出典
占術には、暦の区切り方や星・要素の配当方法が異なる複数の流派があります。そのため、同じ出生情報でも採用する方式によって結果が異なる場合があります。
Astrar Lab は「どの流派が正しいか」を裁定せず、採用した方式を仕様として明らかにします。まだ根拠や扱いを確定できていない項目は、推測で補わず「検証中」として公開します。
西洋占星術
天体位置・ハウス・アスペクト
- 天体位置
- 10天体について「日付分点の地心視黄経」を計算します。VSOP87を基礎とし、歳差・章動・光行時・年周光行差・ΔTを補正します。月は日付分点の黄経に章動を補正します。
- 精度の検証基準
- JPL Horizonsの黄経と、10天体・7日時で照合しています。精度目標は全天体0.02度(1.2分角)以内です。
- ハウス
- デフォルトはPlacidus方式です。ASCを第1ハウス、MCを第10ハウスのカスプとし、中間カスプは半弧の反復で求めます。極圏(緯度の絶対値が66.5度以上)やPlacidusが定義不能な場合はWhole Sign方式にフォールバックします。
- アスペクト
- 0度・60度・90度・120度・180度の5種類を扱い、オーブ(許容誤差)は一律6度です。
- 出生時刻不明時
- 天体位置は正午(日本標準時)で近似して計算します。時刻に依存するASC・MC・ハウスは算出しません。
四柱推命
節入り・日界・蔵干・通変・五行
- 暦と柱の切り替え
- 入力はJSTの時計時刻として扱います。年柱・月柱は、国立天文台の暦要項と一致する節入りの瞬間に切り替えます。年の境界は1月1日ではなく立春です。
- 日界と時柱
- 日柱は真太陽時の0時で切り替えます。真太陽時の23時台は夜子時として日柱を当日のままにし、時柱には翌日干の子時を使います。
- 蔵干
- 12地支ごとの対応表に基づいて本気・中気・余気と重みを定めます。採用している具体的な配当表の典拠は今後明示予定です。
- 通変(十神)
- 日主と対象天干の五行関係と陰陽の同異から、10種類の通変を決定的に算出します。
- 五行バランス
- 天干は各1.0を基礎とし、地支は月支3.0・他支1.0、四正は本気への専気補正、通根・三合(半三合含む)を加えたうえで、判明柱数×2.0(四柱なら8.0、時柱不明なら6.0)へ再正規化します(ADR-0017)。通変バランスの強・中・小は、この公開五行値を日主との相生相剋で比劫・食傷・財・官・印へ写像した比率で判定します(ADR-0019。強30%以上・中15%以上)。
- 真太陽時
- 時柱・夜子時・日界は、日本標準時の標準子午線(東経135度)との経度差を1度あたり4分で補正し、さらに季節による均時差を加えた真太陽時で判定します。年柱・月柱の節入りはJST、紫微斗数の十二時辰は入力した時計時刻のまま判定します。
- 出生時刻不明時
- 時柱を算出せず、年柱・月柱・日柱の3柱で扱います。時柱に依存する蔵干・通変も同様に算出しません。
紫微斗数
旧暦・命盤・閏月・十二時辰
- 暦と年の境界
- 西暦を旧暦に変換し、旧正月(春節)を年の境界とします。四柱推命の立春基準とは異なります。
- 命盤の作成
- 旧暦年月日、出生時刻を2時間単位にした十二時辰、性別を入力に、命宮・五行局・紫微星の位置・12宮・主星と副星・四化星・大限を対応表に基づいて順に決めます。
- 閏月
- 前半(1〜15日)は当月、後半(16日以降)は翌月として平月に読み替える方式です。閏12月後半のみ翌年正月として扱います。
- 子刻
- 子の刻は23:00〜0:59です。旧暦変換は日単位で、出生時刻は旧暦日への変換に関与しません。
- 採用流派
- 閏月は日本で主流とされる前後半分割方式を採用しています。命盤作成全体をどの流派の呼び名で示すかは整理中のため、今後明示予定です。
- 出生時刻不明時
- 命宮の決定に出生時刻(十二時辰)を使うため、出生時刻が不明な場合は紫微斗数を算出しません。
解釈要素と出典
計算結果と鑑定文の間に置く、再現可能な読みの層
解釈要素は、命式・ホロスコープ・命盤から決定論的なルールベースで算出します。同じ入力には同じ要素が返り、該当するパターンが定義されていない組み合わせは推測せずスキップします。
鑑定文は、算出済みの解釈要素を入力として言葉にしたものです。AIに根拠を後付けで作らせる方式は採りません。
現在の解釈要素の出典
Astrar Lab 編集部(暫定)
この表記は西洋占星術・四柱推命・紫微斗数の各出典定数にある現状値です。解釈テキストは、今後、書籍などの典拠を明記した内容へ差し替え・拡張する予定です。
流派により結果が異なる箇所
現在把握し、仕様として明示している差
- 四柱推命の節入り当日は、時刻単位で切り替える方式と、日単位で終日新しい年干支とする表示で結果が異なります。
- 四柱推命の日柱の日界には、0時で切り替える説と23時(早子時)で切り替える説があります。本サービスは0時日界を採用し、23時台は夜子時として扱います。
- 四柱推命の時刻は真太陽時に補正する流派と時計時刻を使う流派があります。本サービスは地方時差と均時差を含む真太陽時を、時柱・夜子時・日界に採用します。節入りには適用しません。
- 四柱推命の蔵干と五行では、天干と蔵干の重み比や月令を加味する流派があります。本サービスは月令・四正・通根・三合を反映した重み付けのうえ、判明柱数×2.0へ再正規化して集計します(ADR-0017)。通変バランスも同じ公開値から写像します(ADR-0019)。
- 四柱推命の大運の起運年齢は、数え方に流派差があります。本サービスが採用する数え方の詳細は今後明示予定です。
- 紫微斗数の閏月は、前半を当月、後半を翌月に読み替える方式を採用します。
- 西洋占星術のハウスはPlacidus方式をデフォルトとし、極圏や定義不能時はWhole Signにフォールバックします。アスペクトのオーブは一律6度です。Koch等の他方式は今後の拡張候補です。
検証中・今後明示予定
現時点で確定事項として扱わないもの
- 四柱推命で採用する蔵干配当表の具体的な典拠
- 四柱推命の大運の起運年齢の数え方の明示
- 紫微斗数の命盤全体についての特定の流派名
- 解釈テキストの書籍などによる典拠への差し替え・拡張
- 西洋占星術のマイナーアスペクト、惑星別オーブ、Koch / Equal など他のハウス方式など、各設計書の「今後の拡張候補」
- 四柱推命の身強身弱・用神忌神・格局、紫微斗数の飛星・自化・格局などの追加要素
検証可能性
出典付きの既知の結果との照合
文献などの公開情報から、結果がすでに知られている命式を検証用データとして集め、参照元・URL・採用流派・収集日を記録しています。西洋占星術・四柱推命・紫微斗数ごとに、本サービスの計算結果がこの既知の結果と一致するかを自動テストで確認しています。
現在の検証用データは、JPL Horizons、公開万年暦と時干支表、公開命盤の解説を参照し、それぞれの座標系や流派も併記しています。基準値と出典を残すことで、方式を変更した際にも結果の差を追跡できるようにしています。